日常を綴る

止まっているようで進んでいて進んでいるようで止まってる

家族になるということ

2021/10/20

家族になるってどういう感じなんだろう。わたしにとっての家族と、家族にとってのわたし。彼にとっての家族と、彼の家族にとっての彼の存在。きっと似ているようで関わり方は違ったんだろうと思った。

   
彼の家族から、食事をご馳走になった。今まで食べたことがないくらい、とびきり美味しいステーキの出てくるお店に連れてってもらった。お酒もご馳走になったのに、緊張からか全く酔わない。これまでは、少しの間だけ顔を合わせて話すくらいの関わりだったから、特に緊張した。何を話そうとか、どんな風に思われるだろうとか。せっかくなら良い印象を持ってもらえたらうれしいなとか。頭の中をぐるぐると思考を巡らせて、気づいたら家に帰る車の中だった。

   
これからのわたしと彼の関係。どうなるのか、わからない。見えない未来のことを想像しては、目の前の今に目を向けることを繰り返す。「年内にはプロポーズの言葉を伝えるね」と言っておきながら、すでにその言おうとしている言葉を何度も伝えてくる彼に笑いながら車の助手席に座る。彼といると、いつも笑顔でいられる。

 

     
2021/10/20

昨日、電話で話してたらギクシャクした。ずっと一緒にいようとする彼と、仕事とプライベートと恋愛は、別にして動きたいわたし。向き合う余裕がなくて「考えたくない」という思考に逃げる。考えないで済むなら、いっそのこと今週は会わない選択をしたいという感じ。友達と会うのが先約であって、それなのに「そこで何するの?」と言われ窮屈な気持ちになった。何時になったら会えるとか、何時まで会えるのかとか。そんなの考えずにその場を楽しみたい。時間に制限をされると行動も制限されてしまう。それで周りに気を使わせてしまうことも嫌だった。自分に余裕がないと、全ての言葉を否定的に受け止めてしまう。悪い癖。

   
もう、話したっていい方向にいかないし自分の思考そのものがマイナスになっていっているような気がして遮断したくなるわたしに対して、今すぐにでも会いに来ようとする彼。断りを入れてから、携帯の電源を切った。寝てしまえば向き合わずに済む、と結局投げやりな気持ちになりながらベットに横たわった。

    

 
2021/10/21

朝、ラインでやりとりをする。なんとも言えない。彼は、会いたがってくれている。でもその気持ちの全てに応えきれない自分がいる。どう話せばいいのか。無理しなくていいよと言われれば言われるほど、申し訳ない気持ちが溢れてくる。待っている人がいると思うと早く帰らなきゃが出てくる。待たせてしまっていると思ってしまう。本人がそれでもいいと言ってくれたとしても、自分がそう思いきれない。

  

今日はイベントのミーティングがあるから、きっと電話もその前後になるけれど。そもそも明日は出張で遠くまで行かなきゃいけないから、実家に泊まりたい気持ちの方が大きい。でも、会いにくるなら自分の家まで戻ってこなきゃいけない。実家に帰るから今日は会えないと伝えてしまえば、それで終わりなんだろうけど。そうなると、わたしがまるで会いたがっていないように感じるかもしれない。結局自分の感情を抑えて関わらなきゃいけなくなる。それがまた苦痛に感じてる。

  
わたしさえ我慢すれば、どうにかなる。ちょっとでも調整ができるなら、そうした方がいいのかもしれない。でも、そうすることを心から選択できない自分がいる。彼との時間も大事にしたいけれど、それと同じくらい友達や家族、自分の時間というのが欲しい。それが本心な気がする。

  

 
2021/10/22

昨日の夜、ミーティングの前に電話で話した。自分の中で、整理できている部分を伝えた。そしたら彼の方から「土曜日は、本当にどっちでもいい。会っても、会わなくても。でも、少しでも会えるっていうならすぐ会いに行くよ。」と言ってくれた。改めて、理解のある人だと思う。本当は、わたしの感情をすごく優先してくれているのかもしれない。分からないけど、彼の優しさに本当に救われた。

  
今後の関係がずっと続くと想像したときに、どうなるんだろう。いい関係なのか。考え始めたらキリがない。まだ見ぬ先のことなんて、誰にだって分からない。

  
結婚して家族になれば、家族との時間が減る。友達との時間が減る。二人だけ、もしくは二人の間に生まれる子との時間だけになるかもしれないと思うと心細い気もする。

  
子どもができたとして、彼は今と同じように愛してくれるのか。子供が一番になって、喧嘩が増えるんじゃないかとか。よくない方向に思考がいってしまっているのがわかる。ないものねだりをしているのかもしれない。

  

  

2021/10/25

今回の、会いたい頻度が違うっていうことに関して、昨日の美容室で話していたら気持ちが落ち着いていた。大学生のときから担当してもらっている美容師さんの週一しかないお休みは、基本的に家族としか過ごさないらしい。というのを聞いて「家族になれば、それが当たり前なのかもしれない」と少し考え方が寛容になった。

   
会いたいと言われて、少しでも会えるならと動いてくれるのはありがたいことなのかもしれない。今日も高速でピューンと飛んで来てくれた。仕事がお互いに終わって、猫に餌をあげてから来てくれた。ちゃんと話せば、わかってくれるのかも、と思った。

   
家族になって、自分の思うような時間が減るかもという不安も。もしかしたら、話し合えば調整できるものなのかもしれない。彼に話せば、ちゃんと向き合ってくれる。それだけは、まだ見ぬ未来の中でもわかること。

   

   
2021/10/26

今日は、朝学校まで送ってくれた。仕事の都合で車で行かない方が便利がいいから、送ってもらえるとありがたいって伝えたら喜んで送ってくれた。家族になったら、こういうのも当たり前にしてもらうことになるのかな、と不思議な気持ちになった。仕事中しんどくて涙が出たって伝えたら、福岡からすっ飛んで来てくれた。周りにいた同僚から「優しいね」って褒められて恥ずかしさもありつつ嬉しかった。

   
一緒にいる時間が長ければ長いほど、こうやって家族になるのかなと自然な気持ちでいられる。こんなに愛してくれる人はいない。それは付き合い始めてから今も変わらない気持ち。確実に、好きが大きくなっている。

  

   

2021/11/05

時間が経つにつれて、関係も感情も変化しているなと思う。この間、以前お付き合いしていた人と別れて気持ちが切り替わらなくて苦しかった気持ちを書き残していたのを読んだ。ああ、苦しかったなと読みながら懐かしい気持ちになった。懐かしく思えたことが、嬉しかった。整理できてる。

   
きっと時間が解決してくれるはず、次の月には気持ちが変わってるかもしれないとか。変わらないのは分かってるのに、期待してしまうとか。少し先の未来に、いちいち期待して変わっていない自分に落胆してを繰り返していた。今の彼と出会ってから、ずいぶん落ち着いたなと思う。

   
この間の同僚との飲み会のときに、迎えに来てくれたついでに飲み会に合流してくれた。周りからの質問に、丁寧に応えてくれた。職場の人たちに、こうやって紹介していく機会が増えれば増えるほど、結婚への気持ちも高まってく。ああ、こうやって結婚していくのかなって。家族になるってどういうことなんだろうっていう疑問から、家族になるってこういうことなのかなって曖昧いだけどなんかぼんやりとわかった気がした。

   

  
2021/11/08

彼の期待に応えられそうなことと、そうでないことがあること。わたしにもしたいことがあるということ。彼のしたいことで、できる時とそうでない時もあるということ。伝えたら、いつも理解してくれる。

   
これまで付き合っている相手と大きな喧嘩したことがなかったわたしからすると、全てが新鮮だった。こうやって感情剥き出しにすることも、泣きながら自分の気持ちをその場で伝えることも初めてだった。それでいて、そういう時に向き合いきれないわたしと必ず向き合おうとしてくる彼の気持ちも嬉しかった。より親密になれた感じがする。喧嘩するのも、たまにはいいのかもしれない。喧嘩というより、気持ちのすり合わせって感じが良かった。

  

  
2021/11/17

仕事が早く終わって、彼の週末の試験に向けて応援隊としてサプライズで会いに行った。掃除やご飯の準備をわたしがしている間に、勉強しててもらう。すごく喜んでくれた。わたしも、彼のためにできていることがすごく嬉しくて「来て良かった」と思った。

   
料理をしている最中に「本当に来てくれてありがとう」と勉強机のある部屋から伝えてくる彼が愛おしくて。作った料理を「おいしいおいしい」と言って頬張る姿が可愛かった。一緒にいる時間が長ければ長いほど、こういう瞬間が増えるのはいいなと思った。家族になるってなんだろう。全てを曝け出しながらも、支え合う関係なのかもしれない。

  

  
2021/11/23

昨日から今日にかけて、大好きな友達が東京から福岡に来るっていうことで、久しぶりに大学のときのように集まった。それぞれの抱える悩みとか、仕事に対して思っていることとか。あっという間に時間になってタクシーで博多駅まで向かったら電車で彼のいるお店まで歩いた。もうすでに酔っ払っていて、彼と一緒に飲んでいた周りの人たちが「いいやつだよ、こいつは。真面目で優しい。」と話していて、もっと好きになった。

  
翌日は、彼と友達と三人でオススメのラーメン屋さんに並んだ。雨が降ってきたら傘を車から取ってきてくれて、そんなところも優しくて好きだなって思った。それから近くの喫茶店に立ち寄って、ゆっくり話した。友達が「なんか、独特な魅力があるよね。もっと話して知りたいって思うし、笑った顔が素敵。」と彼に伝えていたのを見て、なんだかちょっと恥ずかしいような、それでいて大好きな二人のいる空間に自分がいることが幸せで仕方なかった。

  
それからわたしの好きな温泉に入りに行って、彼と一緒にいて幸せなこととか、楽しかった思い出とかたくさんたくさん話した。大好きな友達が、大好きな彼を褒めてくれること。こんなに素敵なところもあるんだよって話せること。この時間がとっても幸せだった。

   

  

2021/11/28

今回の東京は、前の会社の同期同士の結婚式で三年ぶりの東京でもあった。前の日から泊まりに来て、大親友の彼氏と二人で飲んだとき「不満とかないの?」と聞かれて全くないと答えられた自分に驚いた。ありがたい存在だと、思っていたけど不満が出てこないっていうのが嬉しかった。というより、そんな風に関わり続けてくれてることが嬉しいなって。大事にしたいなってもっともっと強く思った。

   
こんなにも幸せにしてくれていて、そんな人と一緒にいれる。今回の結婚式みたいに、二人の思い出がたくさんあるといいなって思った。彼のことがだいすきだと、改めて思った。空港まで迎えに来てくれるらしい。もう会いたいなあ。

   

   
2021/12/11

大好きな宿に、彼がまた連れてきてくれた。五年以上も前から行きたかった場所に一年に二回も連れてきてもらえるなんて思ってなかった。行きの高速から、もう幸せで胸が躍ってた。

  
ご飯が終わって部屋でゆっくりし始めたくらいに彼が私の目を見て「いつも一緒にいてくれてありがとう」と言って、嬉しい言葉をつらつらとわたしに贈ってくれた。指輪を手に、プロポーズをしてくれた。ダイアモンドを渡したかったからって、素敵な指輪をプレゼントしてくれた。

  
嬉し泣きしたのは、人生で初めてだった。泣きすぎて、呼吸困難になるかと思った。ずっと幸せだった。この日のために準備してくれたんだろうなって、指輪を買いに行くとき緊張しただろうなって、もうその全てが嬉しくて幸せで、愛おしくて。人生で一番幸せだったと思う。大好きな人と一緒になれるって、本当に奇跡で、大切で、とても幸せだ。

  

  
2022/02/19

今日は両家顔合わせの日。本当だったら今日は仕事で、仕事を途中で抜けてバタバタ新幹線で向かう予定だったのに、コロナで無しになったから余裕もって行けた。

   
一時間前に着くお父さんとお母さんと早めに合流して、いよいよ結納式と顔合わせ会。彼のご両親は、ものすごく緊張してた。いや、彼自身が一番緊張してたかも。それがおかしくって、笑顔が止まらない時間。手作りのしおりも、喜んでもらって褒めてもらって幸せだった。ご飯も美味しくて、幸せが詰まってた空間。いつ思い返しても、戻りたい時間。

  
それから彼の実家で、彼の家族がそろってお祝いしてくれた。おいしいお寿司を頼んでくれてて、たくさんお酒も飲んで心も身体も満たされた。

  
次の日は、うちの家族とご飯の日。彼がこれまで以上に笑ってて、少しは緊張がほぐれたかな?って感じがして嬉しかった。これからどんどんお互いが、お互いの家族と打ち解けていけるといいなあって思った。

  

  

2022/02/23

入籍の日。昨日は「独身最後の夜だ〜」とか言っていたのに、結局普段と変わらずに過ごしてた。

   
入籍日も変わらず、筋トレに行こうとする彼についていくわたし。彼に起こしてもらいながらも、眠気に負けそうなわたし。数分経って、わたしがすっかり起きたころには彼は隣で眠ってる。こういう、すれ違いはたまにある。結婚して同棲して家族になってってしたとき、すれ違いがあっても平気な気がする。彼には、安心感がある。

  
彼が飼ってる猫の福ちゃんは、今、毛布をふみふみしたりペロペロしたり寝てる彼の上に堂々のいる。わたしも彼女を見習って、彼とリラックスした関係性をより一層築いていけるといいなって思う。

  

これから名字が変わるのかと思うと、実感わかないけど。きっと時間が変化をもたらしてくれると思う。

   

婚姻届に福ちゃんが乗っかって、書かせないようにしてるのも可愛かった。いよいよ、結婚。さようなら、谷添の姓。なんだかすごく不思議。

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家族になるまでの、気持ちのメモリアル。

2022/03/20