日常を綴る

止まっているようで進んでいて進んでいるようで止まってる

若宮ばあちゃんへ

大好きな若宮ばあちゃんへ

 

あっという間にいなくなっちゃったから、気持ちの整理ができてないよ。今でも、またすぐに会える気がするし、ずっと一緒に笑い合える気がしてるよ。

 

少しでも時間ができたら会いにいくって決めてた一番の人がばあちゃんだった。会いに行けば全力で喜んでくれて、綺麗だねってすぐ褒めてくれて、話すだけで楽しい楽しいっていってくれるばあちゃん。会うだけでこんなにも喜んでくれるんだって嬉しかった。

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大学も、ばあちゃんが近くに住んでるからそこにしたし、ばあちゃんがいるから、一人暮らしの家をばあちゃんちの近くにした。一人暮らしをする前でも、大学の授業が始まる一時間前には行ってばあちゃんと話をしてたね。


シチュー多く作りすぎた時は持って行って一緒に食べたし、時間がある時はばあちゃんちで料理もした。でもほとんどばあちゃんに甘えてご飯作ってもらってたね。南蛮漬けが大好きだったなあ。煮物も美味しかったし、作ってくれるのなんでも美味しかった。出来立てで手作りで、全部あったかかった。


泊まるって言ったら、お布団干したのを敷いて待っててくれたね。下のエントランスまで降りて待ちわびてくれてた。お酒を飲んで帰る時だって、どんなに遅くなっても、起きて出迎えてくれてた。

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買い物も一緒に何回も行ったね。お気に入りのお店まで地下街を手を繋いで一緒に歩いて、帽子や洋服選びしてた。お洒落で可愛いおばあちゃんが大好きだったよ。買い物のあとにお茶しようってカフェに入って、ゆっくりお喋りするのも楽しかった。近くに座った知らない人とも仲良くなるおばあちゃんを見て、わたしも似てるところあるなあって思ってた。


一人暮らしの家には全部来てくれた。福岡、広島、佐賀。どこにいても遊びに行くねって、泊まるって言ってくれた。住んでる場所を全部気に入ってくれて、それが全部全部嬉しかった。

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おどけた顔で笑わせてくれるおばあちゃん。歌が好きで、花は咲くの歌は何度も歌ってたね。家族で集まった時は、坊主めくりやババ抜きして楽しんで。ばあちゃんがいる空間は、みんなが笑顔やったよ。旅行にもたくさん行ったね。数え切れないくらいの回数、国内も海外も一緒に行けて幸せだったよ。旅行に行った時の写真をアルバムにしてプレゼントしたのを、ずっと大切にしてくれてたのも嬉しかった。


ばあちゃんの作ってくれるおはぎも好きだった。ばあちゃんと絵手紙を一緒に描くの楽しみだった。わたしが絵を描いて、ばあちゃんが文字を書く。感謝とか笑顔とか、素敵な言葉をたくさん紡いでたね。

 

大学の入試前も、ばあちゃんと過ごしたし。入学式後にはお寿司屋さんに連れてってくれたね。卒業式にも来てくれて、みんなに自慢のばあちゃんだったよ。大学の時、わたしと言えば「ばあちゃん」って言われるくらい、ばあちゃんの話をしてたんだよ。


小学校の先生になったことを、誰よりも喜んでくれたばあちゃん。ばあちゃんみたいに立派な先生になれたかは分からないけど、一緒に仕事の話をできたのも嬉しかったよ。

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漢字ドリルを丸つけしてたの、ちゃんと覚えてくれてたの嬉しかった。本当は授業参観に来るって言ってたのにね、コロナでそれどころじゃなかったもんね。天国からでもいいから、ちゃんと見ててね。ばあちゃんみたいに、子どもたちに慕われる素敵な先生になれるように頑張るけんね。


たっちゃんと初めて会ったときも、すごく気に入ってくれたのが嬉しかった。どれだけ忘れることが多くても、たっちゃんのことを覚えてくれてたのも嬉しかったよ。会う時は、いつも何かお土産準備して待ってくれてて。その心遣いが嬉しかった。


広島にいた時くらいから、朝のモーニングコールはお決まりの七時だったね。今でも七時になると電話がかかってくるんじゃないかってアラームを消しながら少し切なくなってるよ。ばあちゃんからの、ファイトが欲しいよ。がんばれーが、ほしい。


ばあちゃんが好きだった、ちんちん電車の歌も一緒に歌いたい。ばあちゃんがたくさん話してくれたオナラの笑える昔話が聞きたい。ばあちゃんが恋しい。会いたい。また一緒にお話ししたり買い物に行ったり笑いあいたい。

 

お洒落で、写真一緒に撮ろうとすると口紅塗り直し始めるばあちゃん。しっかりしてるようで、よく五本指の靴下を指一個ずれて履いて笑わせてくれたばあちゃん。


自慢のばあちゃん。92歳でも、ギリギリまで一人暮らしして自炊して運動もして、しっかりしてたばあちゃん。

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いつが最期になってもいいようにって悔いなく会いに行ってたし、最期の最後まで一緒にいて手を握ってたし、通夜も葬儀も悔いなく過ごせたと思う。


ばあちゃんからの最後の電話も「結婚おめでとう」って電話だった。電話のかけ方も忘れてたはずなのに、かけてくれて。こんな言葉をくれた電話だったから嬉しくて涙が出た。


最後の言葉も、「ありがとう」だったしたくさん笑ってくれた。全力で、わたしなりにばあちゃんと向き合えたとは思ってる。でも寂しい。思い出すと悲しくなる。会えないって思うと切なくなる。でも、ばあちゃんとたくさんの時間を一緒に過ごせて幸せだったよ。本当にありがとう。たくさんの嬉しいと幸せな気持ちになったよ。

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ばあちゃんみたいな人生を歩みたいし、ばあちゃんみたいに生きたい。本当にありがとう。本当に本当に、大好きだったよ。

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2022/01/14