日常を綴る

止まっているようで進んでいて進んでいるようで止まってる

引っ越し前夜

このまま眠ってしまえば、朝起きると明日になる。ああダメだ、洋服がまだダンボールに入れられてない。もう少ししたら、起きて準備をするぞと数分前から何度も思ってる。明日は引っ越しだ。

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今日は、四月からの新しい職場に挨拶に行く日だった。年上の人ばかりで、今のところよりも狭くって古めかしい建物を見て「冬は寒くなりそうだな」なんて呑気なことを考えていた。同期の人も三つ上の優しい人だった。少し安心した。

     
完璧に揃えたはずの書類は、足りないところばかりで「まだまだだなぁ」と情けなくなりながらも「最初は、このくらいが私らしいか」なんて開き直ったら楽になった。訂正印をたくさん押した。

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それから、明日から住む家のガスの開栓に立ち会った。お風呂のお湯たき機能が備わってるからワクワクした。今までより家賃が高くなっただけあって良い部屋になりそうで嬉しい。

      
そうそう、転入届も出した。新しい住民票を発行してもらった。マイナンバーカードに、新しい住所が転記された。「これからこの街に住むんだ」って身が引き締まるような思いになった。

         
引っ越しには、慣れたもんだ。福岡に住むとき、広島に住むとき、東京に住むとき。そして佐賀に戻ってくるとき。最初はチェック表を見ながらしていた引っ越しも、今は紙とペンすら必要なくなった。

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この街を出るときには何歳になっているんだろう、どんな思い出が出来てるんだろう。もしかしたら出る日すら来ないのかもしれない。なんて、見えない未来を想像して胸が高鳴るのがわかるのが嬉しい。

      
しばらくは、きっと、うまくいかないことが続く気もする。それだけじゃなくて緊張すること、理不尽なこと、力不足を痛感して情けないこと、山ほどあると思う。こればっかりは、どうしようもない。

      
だけど、その分、これからが楽しみになっている。これだけの不安が、どこまでステップアップできるんだろう。どれだけ自分のものに出来るんだろう。気持ちに余裕があると、前向きになれるみたい。

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「すごいやつになる」と言われて嬉しかった日もある。「どこでもやっていける」と太鼓判を押してもらって、プレッシャーに押し潰されそうになった日もある。だけど、だからこそ、好きな自分で在り続けたいと思った。

      
「運が良い人生も、運が悪い人生も、どちらも存在しない。運が良いと思う自分と、運が悪いと思う自分がいるだけだ。運命とは、決断の結果である。」と、どこかで聞いた言葉を羅列する。宗教チックだけど、なるほどなと思う。要は、自分の気持ち次第ってことだ。

     
「これってディスティニー?」なんて思うことは幾らでもあるんだと思う。どう思うかなんて、どんな運命かなんて、自分の手の上で転がし放題だ。

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それなら、人として、色んな引き出しのある深みのある人になりたい。音楽や文章、アートや写真色んなジャンルが出来るアーティスティックな生き方をしたい。大切な人を大切にしたい。やっぱり、あげ出したらキリがないくらい欲深い。それでも、わたしは好きな自分で在り続けたい。

   

      
よし、ベッドから起き上がって準備の続きをしよう。

2019/03/26