日常を綴る

止まっているようで進んでいて進んでいるようで止まってる

初恋の人の話

ちょっと前に話したときに書いて残してほしいと言われたので書きます。過去の恋愛の話。ドラマみたいだねと言われた、初恋の人の話。
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家族ぐるみで仲良くしていた人だった。兄弟から「はるかちゃんのこと好きらしいよ」と伝えられてから四年後、他の人が好きだと噂をされていても諦めがつかなくて告白をすることにした。「四年前から好きだった」とサプライズ告白をされ、付き合うことになった。

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付き合ってから、なんだか緊張して手を繋ぐことすらも出来なかった。つまりは、付き合うってなっただけで、何もことは起きず関係は自然消滅した。そう、これで付き合ったのは終わった。

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新しい高校生活が始まった日。

通学に使う駅で、線路越しに目があったのがその彼だった。ああ、こうやって出会ってしまうもんなんだと少し運命を感じたのを覚えている。

        
ドラマでもなんでも無いのに、連絡先を知らない彼が線路の向こうにいる。それが、毎朝のことだった。こんなこともあるのかと、不思議だった。

      
知らないフリ、気づかないフリを三年間し続けるわけにもいかず、互いが連絡先を知ることになった。花火大会や、彼の学園祭に誘われた。当時好きな人がいた私は、その誘いをすべて断った。二人で会うのが、少し怖かったのもある。

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同じ駅から通う三年間が終わり、顔を合わせなくなった。変わらず、私は好きな人を追い続けていた。次第に、連絡を取らなくなった。変更したメールアドレスは、最後は送れなかった。

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成人式。地元が同じということもあり、久しぶりに彼の姿を見つけた。そこでも私は気づかないフリをして、友達と思い出話に花を咲かせていた。そのまま帰る時間になった。

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気付けば目の前に彼がいた。「話そうと思ってきた。」と言われた。久しぶりに聞く彼の声は、少しだけ低くなっているような気もした。

        
お互いのフェイスブックを交換して、近況報告を少ししたら解散した。ここでも会うのか、ここでも話しちゃうのかと、わたしの頭の中は「これってディスティニー?」の連続だった。

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二年後、偶然が重なって関東で会うことになった。というより美味しい店を紹介してくれる、と彼の行きつけのバーに連れて行ってくれてご馳走してもらった。好きなお酒が同じで、私の頭の中は、二年ぶりの「これってディスティニー?」だった。

       
そして眠気と戦い始めるか否かのタイミングで「あのさ、どうしても、結婚するなら谷添の顔が浮かぶんだよね」と言われた。頭の中が真っ白になった。「これってディスティニー?」からクエスチョンマークが消えた。

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世の中にはタイミング、というものがある。相手の進むスピードと自分のスピードが重なるかどうかで大きく変わる。

       
結婚するなら申し分のないくらいの人。良い旦那さんになりそうな人。家族ぐるみで仲良くて、頭も良くて仕事も出来て、気遣いもできる。料理も出来て、スマートに食事をご馳走してくれて、内緒で仕事の休みを取って空港まで送ってくれるなんていうサプライズまでしてくれた。尽くされるというのは、こういうことかと思えるくらいだった。


でも、彼と私の進むペースは違った。当時の私は、結婚なんて先のまた先のこととして認識をしていて、彼は次に付き合う人とは結婚したいと言っていた。

     

そして、当時わたしには彼氏がいた。そのことを知っている上で、伝えられた告白だった。数年ぶりの告白は少しドキドキしたけど、やっぱり彼氏を裏切りたくなくてお断りした。その後、気まずくって一度も会っていない。何をしているかも、どうしているかも知らない。どうしてるのかな?とも思うけど、お互いがお互いの道を進めていたら良いなと思ってる。

    

「ドラマみたいだね」と笑われた、初恋の話。

2019/02/24